水上印刷株式会社様

自社だけでなく取引先との課題も解決できるForguncyは“攻めのIT”のプラットフォームになる。

水上印刷株式会社様

水上印刷株式会社は印刷を核として、コンサルティング、クリエイティブ、ICT、製造、フルフィルメント、ロジスティクスを「自社一貫体制」で提供しています。「攻めのIT」は目新しい言葉ではありませんが、その実践は難しいのが実情です。同社では、IT担当者が主体的に業務効率の改善などに取り組むことで自社だけでなく、取引先企業の課題解決も実現しています。同社で取引先企業向けのWebアプリを『Forguncy』で開発した良い設計良い流れグループ ICT部シニアエンジニアの川浦 俊恭氏と及川あゆみ氏にお話を伺いました。

【Forguncy導入前の課題】お客様と共通の課題を解決したい

お客様の“面倒くさい”を引き受ける

「印刷会社らしくない」と言われることが多い水上印刷の業務は多岐にわたっています。
「当社は印刷と、それに関わる付帯的なサービスを一貫して提供しています。たとえば水質検査薬の製造販売企業からは、パッケージ印刷の受託とともに、製造したパッケージでの包装と製品出荷を請け負っています。お客様の“面倒くさい”作業をすべて引き受けることで、お客様が本来の業務に注力できる環境の構築をお手伝いしています」と同社のビジネスの特長を話すのは、今回、『Forguncy』によるシステム開発を担当した良い設計良い流れグループシニアエンジニアの川浦氏です。

「良い設計良い流れグループ」とはユニークな組織名ですが、これは東京大学の藤本隆宏教授のセミナーを受講したことがきっかけで2018年に生まれたグループだといいます。

お客様とつながるツールが必要だった

同社が提供するフルフィルメントサービスは顧客企業の各店舗から発注が行われ、それを水上印刷がデータ処理や加工し、商品のピッキングや発送などのバックエンド業務までを一貫して行います。このサービスを提供するには、顧客から多くの情報を共有してもらい現場に伝達し、現場からは進捗報告を受けて顧客に返すという運用をシームレスにこなさなければなりません。

水上印刷の現場業務―水上印刷Webサイトより
▲ 水上印刷の現場業務―水上印刷Webサイトより

水上印刷ではこれを実現するWeb受発注システムを構築しさまざまな業種の案件を引き受けていますが、商材や要件によっては、システムの枠組みを超える情報を扱う必要があるといいます。その場合、ExcelやPDFなどをファイル共有サービスで受け渡したり、メールでの報告や連絡を行ったりしなければならず、顧客とのコミュニケーションに工数がかかっていました。

「先ほどの水質検査薬の製造販売企業の場合も必要情報を専用フォーマットのExcelファイルやPDFにして共有ファイルサーバーにアップロードしてもらい、それを当社の担当者が当社のシステムに再入力するという方法で業務を進めていました。転記作業は大変だったのですが、実はお客様とお話をしてみるとお客様側でもデータの転記が発生していることがわかり、情報受け渡しの方法が共通の課題として浮かび上がってきたのです。」(川浦氏)

水質検査薬製造企業との情報のやり取りが共通課題
▲ 水質検査薬製造企業との情報のやり取りが共通課題

そこで同社では、この課題を解決するためには単なるファイル共有ではなく、一層の効率化が可能になるシステム同士をつなげる仕組みが必要だと考えました。

社内業務管理用システムにも課題が発生していた

水質検査薬製造企業向けのシステム構築を検討するのと同じ頃、社内業務管理用のシステムにも課題が発生していました。同社では、クライアントサーバー型の業務管理用システム(以下Job管理システム)をあるツールを使って社内開発していましたが、ライセンスコストの肥大化に悩んでいたといいます。

「事業拡大に伴いJob管理システムを利用するユーザーが増えていたのですが、ユーザー単位のライセンス体系のため、コストが増大し負担になっていました。でもその反面、Job管理システムの機能追加やメンテナンスを担当できる人材は不足するといった矛盾も生じていたのです」(川浦氏)

Forguncy導入前の課題

  • 既存のWeb受発注システムでは対応できない、顧客との情報共有の効率化
  • 社内業務管理用システム開発ツールのライセンスコスト増加と開発者不足

【導入】自社の技術力に適したツールを探した

試行錯誤の末にたどり着いた『Forguncy』

水質検査薬製造企業との共通課題を解決するシステム構築の検討を開始した、良い設計良い流れグループが目指したのはインターネットを介してデータを登録したり通知を送信したりできるWebアプリです。

「当社はITを専門とした企業ではないので、Webアプリの開発は少々敷居が高いと感じていました。しかし、ノーコードやローコードと呼ばれるシステム開発ツールを利用すれば、求めるWebアプリの開発が可能と考えました」(川浦氏)

同グループでは、Forguncyの導入前に業務アプリ構築クラウドサービスや業務アプリケーションのシステム共通基盤型のパッケージを検討しました。しかし、どちらも同社の目的を達成するために適切なツールにはならなかったそうです。

「業務アプリ構築クラウドサービスは、データベースの機能に制約があり、データ処理の部分で自分たちがやりたいことを実現することが困難でした。業務アプリケーション用の共通基盤のパッケージは当時の我々の技術力では使いこなすのが難しかったというのが実情です」(川浦氏)

そこで同社の技術顧問が良い設計良い流れグループに薦めたのが、Excelで文書を作成する感覚でWebアプリの画面やデータベースのテーブルを構築できるノーコードツール『Forguncy』でした。
「Forguncyの操作には3日くらいで慣れました。便利な機能も多く、これなら考えていたWebアプリが実現できると感じました」(川浦氏)

良い設計良い流れグループ ICT部 シニアエンジニア 川浦 俊恭様

良い設計良い流れグループ ICT部 シニアエンジニア
川浦 俊恭様

『Forguncy』はライセンスコストでもメリット

お客様とつながるためのWebアプリ開発では、ライセンスコストについても留意する必要がありました。多くの開発ツールやサービスはユーザー数に応じて利用料金が増えていきますが、Forguncyの場合は、Forguncyで開発したWebアプリに同時に接続するクライアント(ブラウザ)の数で、運用ライセンスの金額が決まります。買い切り型なので作成するアプリの数にも、ユーザー数にも左右されません

「多店舗展開しているお客様にシステムを提供する場合、システムを使うユーザーの数が多くなるので、ライセンスコストが負担になることが予想されます。でも、『Forguncy』は同時接続ライセンス制なので、Webアプリのユーザーが増加しても、ライセンス費用の増大をほとんど気にする必要がありません」(川浦氏)

こうして導入が決定した『Forguncy』で、顧客企業向けの入荷・発注・請求システムの開発が開始されました。

Forguncy導入のポイント

  • 開発の難易度とできることのバランスが良い
  • やりたいことが実現できる機能性
  • コストパフォーマンスの良いライセンス体系

【開発】モックアップが議論を活性化し、開発を加速

同じ画面を見て、議論できる

開発にあたっては、ユーザーでもある顧客企業の意見も取り入れる必要があります。『Forguncy』を使用したWebアプリの開発では、モックアップ(モック)の存在が重要だったと川浦氏は強調します。

「通常の開発は要件定義書や画面遷移図などのドキュメントベースで進めると思いますが、『Forguncy』ではモックアップで実際に動作するWebアプリの画面を見ながら議論できます。具体的なイメージがあるので、ああでもない、こうでもない、これはいいね、といった良い雰囲気が醸成されて、開発のリードタイムが短縮されたと感じています」(川浦氏)

水質検査薬製造企業の入荷・発注・請求システムの開発はForguncyで作成したモックを見せてから1か月後にはプロジェクトがスタートしたそうです。

Job管理システムのライセンス数肥大対策にも『Forguncy』を活用

同時接続ライセンス体系の『Forguncy』は、同社が社内の業務管理に利用していたJob管理システムのライセンスコスト肥大化にも効果があると期待され、こちらも置き換えが決まりました。開発を担当した同グループの及川氏は「『Forguncy 6』では、サーバーサイドコマンドが強化されていて、既存のシステム開発ツールの代替として必要な機能がほぼ揃っていました。このシステムは自分自身もユーザーであったので、従来の機能を再現しつつUIの見やすさにはこだわりました。配色にはコーポレートカラーを取り入れるなどの工夫も施しました」と振り返ります。

以前のシステムでは、検索機能が分かりづらかったためJob管理システムのトップページに検索エリアを設け、検索ワードを入力後Enterキーですぐに目的のデータを絞り込めるようにしました。詳細画面では、これまで配置されていたボタン類を整理し必要な機能だけを表示するようUIを整えています。

job管理システムの一覧画面
▲ job管理システムの一覧画面

さらに、詳細画面に配置している注意情報を見落とさないように視覚的に強調してほしいという現場からの要望を受け、注意情報入力用の子画面を作りリッチエディターセルで文字装飾ができるように実装したとのこと。詳細画面では、リッチエディタ―セルとリピーターセルを組み合わせて入力時の強調表示が見えるよう工夫しています。

Job管理システムの詳細画面と注意情報のポップアップウィンドウ
▲ Job管理システムの詳細画面と注意情報のポップアップウィンドウ

水上印刷では、Job管理システムに次いでライセンス数の多い新規事業管理表システムも『Forguncy』によるWebアプリへのリプレースが行われました。

「いずれのシステムでも、操作の分かりやすさには特に注意しました。ユーザー数が多いので、スマートフォンのようなマニュアル不要の使い勝手を目指しました」(及川氏)

良い設計良い流れグループ ICT部 赤平 芹南様(左) 及川 あゆみ様(右)

良い設計良い流れグループ ICT部
赤平 芹南様(左) 及川 あゆみ様(右)

川浦氏はこれらのWebアプリの開発を振り返って「初めての経験でしたが、『Forguncy』でなければ、途中で開発を断念したと思います」と打ち明けます。

Forguncy開発のポイントのまとめ

  • モックアップがすぐにできるので、短期間の開発が可能
  • 分かりやすいUIが実現できるのでマニュアル不要で運用できる
  • 『Forguncy 6』の機能強化で設計の自由度が向上した

【効果】『Forguncy』は良い設計良い流れグループに不可欠なツール

数字以上の成果を実感している

『Forguncy』による顧客向けのWebアプリの開発と顧客企業への導入は、再入力の手間などの大幅削減を達成しました。

「顧客企業向けの入荷・発注・請求システムによって、発注データの再入力の手間などが年間50時間程度削減できたと見積もっています。この数字は一見小さいように見えますが、手入力業務から開放されたことで、数字以上の生産性や品質の向上が実現できていると実感しています。さらに、システムの導入により、顧客企業とより深い関係を築くことができました」(川浦氏)

job管理システムの一覧画面

『Forguncy』の導入により、既存の開発ツールのライセンスコストの肥大化を押さえることと業務効率化の2つの課題を同時に解決できたといいます。

「既存の開発ツールを完全に置き換えたわけではありませんが、『Forguncy』を導入したことでライセンスを約150ライセンス削減できました。関連する費用を含めると年間で約300万円の削減を実現できました。運用コストの削減に加え、ForguncyでシステムをWebアプリにできたことで、近年顕在化していた多様なデバイス環境でのシステムの安定動作の課題も同時に解決できました」(及川氏)

ツールを使い分けて、良い流れを実現していく

社内だけでなく顧客企業の課題解決に取り組む良い設計良い流れグループは今後も変化対応力の高いITシステムの構築基盤として『Forguncy』を活用していくといいます。

『Forguncy』を活用することで、モックアップを作成して、これいいね、という温度感になってから開発するまでを加速できます。お客様とも議論しやすく、つながるためのツールとして最適だと思っています」(川浦氏)

PoC(Proof of Concept:概念実証)に『Forguncy』は最適だ、と評価する川浦氏は「PoCなどの結果を見て、本格運用するWebアプリはスクラッチで作成する場合もあるでしょう。お客様に使っていただくなら、同時接続の制限についても考慮する必要があります」と、ケースバイケースで判断することが重要と指摘します。

『Forguncy』はこれからも、レガシーITの課題を解決するだけでなく、ユーザー企業とお客様とのつながりを深めることにも貢献する“攻めのIT”を実現するプラットフォームとして、お客様をサポートしていきます。

全体まとめ

  • ビジネスの形に合わせたシステムを具現化するまでのリードタイムが圧倒的に短い
  • ノーコードツールとして、使いやすさと機能性のバランスが良い
  • システムとシステムをつなげることに加え、ユーザー企業と顧客企業をつなげるプラットフォームにもなる

水上印刷株式会社様

ロゴ:水上印刷株式会社様
所在地 〒160-0023
東京都新宿区西新宿5-14-3
主な事業
  • 印刷製造を中核とし、デザイン、プロセス・アウトソーシング、フルフィルメント&ロジスティクス、ICTシステム開発など多岐にわたるサービスを自社一貫体制で展開
設立日 1946年7月1日
URL https://www.mic-p.com/
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